ピアノでぐっすり、デスクでシャキッ! 快眠×音楽で仕事がはかどる理由

医学博士でピアニストの板東浩です。

「昨日、よく眠れたな」と感じた朝、なんだか頭がスッキリして、気持ちにも余裕がある——
そんな経験はありませんか?

“ぐっすり眠れた”朝は、集中力も判断力も、対人スキルまで底上げされます。

最近では、“睡眠の質”がビジネススキルとしても注目されるようになってきました。そして、その鍵となるのが「音楽」。特に、静かなピアノの音色には、心と体のモードを切り替える力があります。

本コラムでは、私が監修した『眠りのピアノ ベスト』を例に、夜の快眠がどう昼間の仕事パフォーマンスにつながるのか、そして、オフィスでも活用できる“眠れる音楽”のちからについてお伝えしていきます。

目次

睡眠の質が、仕事の質を決める

見えない疲れを手放して

睡眠不足が招く「あれ? 頭が回らない…」

まずは、“よく眠れた日”と“眠れなかった日”の違いに目を向けてみましょう。

集中力、判断力、感情の安定——すべては前の晩の眠りから始まっています。

睡眠不足がもたらす“仕事力の低下”

睡眠不足は、集中力・記憶力・感情制御の低下に直結し、仕事のパフォーマンスにも大きな影響を与えます。

とくに脳の前頭前野、すなわち意思決定や感情コントロールを担う領域の機能が鈍ると、些細なことでイライラしたり、判断ミスが増えたりする原因になります。

また、創造的な発想や記憶の定着にも支障が出て、学習効率や新しいアイデアの発想力も低下してしまいます。

つまり睡眠とは、ただの休息ではなく、“明日の自分を整える行為”なのです。

不足すれば、確実に思考や行動の質に現れてきます。

睡眠こそが最強のビジネススキルになる

最近では、「睡眠こそが最強のビジネススキルになる」とも言われるようになりました。それほどに、夜の過ごし方が日中の“働く力”に与える影響が注目されているのです。

実際、よく眠れた人は脳がしっかりリフレッシュされているため、朝から頭が冴え、落ち着いて判断ができ、人間関係にも余裕をもって臨めるようになります。

複雑な課題にも冷静に取り組める、相手に優しくなれる——
そういった行動のひとつひとつが、実は「よく眠れたかどうか」によって左右されているのです。

質の良い睡眠をとることが、仕事の質、ひいては人生の質を高める鍵になる。そう考えると、睡眠はまさに“自己投資の第一歩”といえるのではないでしょうか。

ワンポイント解説
・ぐっすり眠った翌朝は、脳がスッキリ整理整頓されたような状態。だからこそ考えがまとまりやすく、気持ちにも余裕が生まれます。
・反対に眠りが浅いと、ちょっとしたことでイライラしたり、判断がブレたりしがち。まずは「今夜はしっかり休もう」という意識づけが重要です。

やってみよう
・寝室の明かりをほんの少し暗くして、スマホからもそっと離れてみましょう。
・カフェインを控えめにするだけでも、翌朝のスッキリ感が変わってきます。

快眠につながる“音楽習慣”とは

夜の静けさに、音がそっと灯る

睡眠の質を整える鍵のひとつが、“寝る前の過ごし方”にあります。

とくに静かな音楽を取り入れた入眠習慣は、自然と眠りへと導く“やさしい儀式”になるのです。

寝る前の音楽が、心と体を「おやすみモード」に

睡眠の質を高める方法として、私がおすすめしているのが“音楽習慣”の活用です。とくに、歌詞のない静かなピアノ音楽を寝る前に聴くことが、リラックスモードへの切り替えを助けてくれます。

毎晩、同じ音楽をルーティンとして取り入れると、それが「入眠の合図」となって心と体が自然と落ち着いてきます。いわば“眠りのスイッチ”を音で入れるようなもので、思考や感情が整理され、穏やかに眠りに向かっていけるのです。

このような音楽の力は、自律神経のバランスを整えるうえでも非常に有効です。静かな音に身をゆだねることで、交感神経の緊張がほどけ、副交感神経が優位になり、心拍や呼吸が自然と落ち着いていきます。

毎晩の「音の儀式」が眠りの質を変える

私が監修した『眠りのピアノ ベスト』は、こうした“音楽による入眠習慣”をサポートすることを目的とした作品です。静かで流れるようなピアノの旋律は、日中の思考モードから、夜の休息モードへとスムーズに切り替えてくれます。

実際に使われている方からは「この音楽を聴くと自然と眠くなるようになった」「目覚めがすっきりした」といった声も届いており、音楽が心身にやさしく働きかけていることを感じます。

寝る前の数分でも、音楽に耳を傾ける時間を持つだけで、次の日の気分や集中力が大きく変わることがあります。音楽は、日々の生活にそっと寄り添いながら、質の良い眠りへと導いてくれる心強い味方です。

医学博士監修 眠りのピアノ ベスト

本作は、好セールスを記録してきた“眠りにまつわるクラシック・ピアノ作品集”全77曲の中から、睡眠導入・リラクゼーションへの貢献が期待される19曲を厳選。サティ「ジムノペディ第3番」、バッハ「アリア」、ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」など、静かな余韻が残る名曲が揃います。

医学博士監修 眠りのピアノ ベスト
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ワンポイント解説
・静かなピアノ曲には、呼吸や鼓動が自然とゆっくりになるような「ゆらぎ」が含まれています。
・歌詞のない音楽は頭の中を刺激し過ぎず、心を“おやすみモード”へスムーズに切り替えてくれます。

やってみよう
・布団に入ったらプレイリストを流し「この曲が聞こえたら眠る時間」と体に覚えさせるイメージです。アプリの“スリープタイマー”を設定すると切り忘れ防止に。
・音量は“枕元でかすかに鳴っている”くらいで十分。耳が疲れない大きさがポイントです。

出典:Meta-narrative review: The impact of music therapy on sleep and future research directions
Frontiers in Neurology, 2024 (Vol. 15)
https://www.frontiersin.org/journals/neurology/articles/10.3389/fneur.2024.1433592/full

職場にも音楽の休息習慣を

働くリズムに、休むリズムを

眠るための音楽は、じつは働く時間にも使える。

静かなピアノの音色が、昼間のオフィスにも“集中と安らぎの時間”をもたらしてくれます。

静かな音がつくる“集中と回復”のひととき

“眠れる音楽”は、夜の眠りのためだけのものではありません。実は、日中の職場でも、その静かな音の力を活かすことができるのです。

たとえば、昼休みや短いブレイクタイムに、静かなピアノ曲を流してみる。それだけで、自律神経が整い、思考のリセットや気分のリフレッシュにつながります。ほんの数分でも「ふっと心が軽くなる」感覚が得られることもあり、音楽が“音によるリカバリー”として働いてくれるのです。

最近では、睡眠用の音楽をあえて業務中のBGMに使う職場も増えてきました。穏やかなリズムと控えめな周波数が、集中を妨げることなく、注意力や作業効率の安定に貢献してくれるからです。

快眠用ピアノ曲は“静かなオフィス空間”にも

近年では、夜に聴くリラクゼーション音楽を、日中の業務時間にも活用する動きが広がっています。とくに静かなピアノ音楽は、耳に優しく、音の主張が強すぎないため、集中を妨げることなく作業空間に溶け込みやすいという特長があります。

オフィスで流れるBGMとしてこうした音楽を取り入れることで、環境全体の空気がやわらぎ、“静かな集中”を保ちやすくなるといった声もあります。心拍や呼吸が自然と落ち着くことで、作業効率や注意力の安定にもつながる可能性があるのです。

また、音楽は心理的な安心感を生みやすく、カフェやホテルのような快適な空間演出にも寄与します。人と人との間に流れる空気がやさしくなり、無言のストレスがほどけていくような感覚も生まれるかもしれません。

つまり、夜に“眠りのスイッチ”として機能していた音楽が、日中には“集中のスイッチ”としても働くということ。『眠りのピアノ ベスト』は、そんな静かな時間の切り替えを支える、やわらかな橋渡しのような存在になるはずです。

ワンポイント解説
・穏やかなBGMは、張りつめた空気をやさしくほぐしながら集中のスイッチも入れてくれる“音の休憩”。
・とくに午後のちょっとだるい時間帯に流しておくと、気分がリフレッシュしやすくなります。

やってみよう
・お昼休みにイヤホンで1〜2曲だけ聴いてみる。目を閉じれば一瞬の“プチ森林浴”気分です。
・オフィス全体で流す場合は、まずは試し期間をつくって「心地よさアンケート」をとってみると導入もしやすくなります。5段階の星評価で“心地よさ”を聞く簡易アンケートにすると回収率↑

おわりに

これまで、静かなピアノ音楽がもたらす「眠り」と「働き」のつながりについてお話ししてきました。私たちはつい、仕事と休息を真逆のものとして捉えてしまいがちですが、実はどちらもひとつの流れの中にあります。

“よく眠れた人”の1日は、スタートから違います。
心に余裕があり、周囲との関係も円滑で、創造的なアイデアも生まれやすくなる——これは、音楽や習慣の力を借りて「整えられた状態」がもたらす成果ともいえるでしょう。

そしてその“整える”時間は、夜の終わりだけでなく、日中のオフィスにも取り入れることができます。静かな音楽をひとつのスイッチとして、心と体の波をゆるやかに整えることは、現代の働き方における新しい休息のかたちでもあるのです。

『眠りのピアノ ベスト』は、そんな昼と夜、オンとオフをつなぐ音の架け橋。あなたの毎日に、音楽というやさしい習慣を加えてみませんか?きっとその静けさの中に、新しい自分のリズムが見えてくるはずです。

Supplement…

癒やしの映像と音楽でリフレッシュタイム・・・

【神戸の夜景】雨上がり、港町の静寂 @RELAX_WORLD

【神戸の夜景】雨上がり、港町の静寂(画像をタップ)

アルコール0%の赤と白。本格風味と睡眠の質向上・・・

ワイン好きのための新感覚のウェルネスドリンク

「CHILLNEKO(チルネコ)」

本格風味を楽しみながら睡眠の質向上をサポートする新時代のウェルネスドリンクです。大麦発酵液のGABAをブレンドし、「機能性表示食品」の認証を取得。アンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学などを専門とし、クロアのヒーリングミュージックの監修作品も手掛ける医学博士・板東浩先生と共同開発されたこのドリンクは、ワイン好きの方にもぴったりな心地よさと健康を両立させています。

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執筆

板東 浩(ばんどう ひろし)のアバター 板東 浩(ばんどう ひろし) 医学博士 日本統合医療学会四国支部長

徳島県糖質制限研究会代表 ​ 徳島大学卒業、ECFMG資格取得後、米国でfamily medicineを臨床研修。専門領域はアンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学など。アイススケート選手として国体出場(1999 ~ 2003)。第9回日本音楽療法学会大会長(2009)。第3回ヨーロッパ国際ピアノコンクール(EIPIC)in Japan銀賞(2012)。日本プライマリ・ケア連合学会大会長(2017、高松)。 日本心身医学会 中国四国地方会大会長(2023)。糖尿病関係の英文医学雑誌4誌のEditor-in-Chief(編集長,2024)。著書30冊以上、印刷物2,000以上、英語論文500以上。「新老人の会」徳島代表。

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