音とコミュニケーション。言葉を超えて伝わる“音のメッセージ”

医学博士であり、ピアニストの板東浩です。

私たちは日々、周囲の人々とさまざまな形でコミュニケーションを行いながら社会生活を営んでいます。
英語の communication には common(共通の)という概念が含まれ、語源であるラテン語にも「共有する」「分かち合う」という意味があります。

コミュニケーションは主に言葉(verbal)によって行われるものと考えられがちですが、実際には表情や動作、仕草といった非言語(non-verbal)な要素も、私たちの気持ちや感情を伝える重要な手段となっています。

さらに、声のトーンや話し方のリズム、周囲の環境音、そして音楽といった「音」の存在もまた、人と人との相互理解を支え、良好な人間関係の構築に寄与してきました。
音は、言葉では表現しきれない感情や雰囲気を伝える力を持ち、私たちのコミュニケーションを静かに、しかし確実に支えているのです。

目次

声のトーンやリズム、BGMで場の雰囲気が変わる

私たちは日常生活の中で、言葉だけでなく、実に多様な「音」に囲まれて生きています。
人がコミュニケーションを行う際の声のトーンや話す速さ、間の取り方、さらには周囲の環境音や音楽など、音にはさまざまな要素が含まれます。これらは無意識のレベルで、私たちの感情や行動に影響を与えています。

音は単なる背景要素ではありません。
人における重要なコミュニケーション手段であり、「言葉を超えて伝わるメッセージ」として機能しています。

穏やかで一定のリズムをもつ声は、相手に安心感を与え、信頼関係の形成を促します。
一方、早口で緊張を帯びた声や不規則な話し方は、不安や警戒心を引き起こしやすい傾向があります。

また、空間に流れるBGMも、私たちの自律神経や感情に影響を及ぼします。
ゆったりとした音楽は心拍や呼吸を落ち着かせ、リラックスや集中を促します。
明るく軽快な音楽は、活気や前向きな気分を引き出します。

このように、さまざまな音は、医療やケア、教育、地域活動、家庭など多様な場面において、人の心理状態を整える重要な役割を果たしているのです。

職場や接客現場で「音」が円滑な関係性をつくる

人は誰もが、その瞬間の時空、すなわち「時間と空間」の中で音に包まれて存在しています。
日々働くオフィスや接客を担う現場においても、適切な音や音楽の存在は、人間関係を円滑にし、関係性の発展を支えています。

静かすぎる空間では、かえって相互の緊張感が高まりやすくなります。
一方で、雑音(ノイズ)が多すぎる環境では、集中や対話が妨げられ、気分を害することも少なくありません。

適度な環境音やBGMがある空間では、心理的な距離が自然に縮まり、会話が生まれやすくなります。
音は、人と人との関係性に無意識のレベルで働きかけ、場の雰囲気を穏やかに調整しているのです。

また、ショッピングセンターなどの接客空間において、音楽は「雰囲気の言語」として大きな役割を果たしてきました。
言葉では伝えきれない安心感や親しみ、信頼感を、音楽が補強しています。

もし、大規模なショッピングセンターに適切なBGMがなかったとしたら、
雑音や人の声、会話が直接耳に入り、空間の印象は大きく変わるでしょう。

このように、音環境そのものが、対人コミュニケーションを支える重要な要素として、空間の質や人間関係の形成に大きく貢献しているのです。

非言語コミュニケーションとして音の可能性

私たちは日々、意識することなく非言語コミュニケーションを行っています。
動作や所作、表情といった身体的な表現に、音や音楽が結びつくことで、さらに豊かな相互理解が生まれる可能性があります。

言葉を発することが難しい人や、感情表現が制限される状況においても、
音楽に合わせた動きやリズムを共有することで、人は共感や一体感を育むことができます。
音に反応して体が自然に動いたり、表情が和らいだりする様子は、
言葉以上に相手の心情を強く伝える力を持っています。

音楽療法の実践においても、こうした非言語的なやりとりが、
信頼関係の構築や自己表現の促進につながってきました。
音は、言葉では表現しきれない感情や内面の状態を、穏やかに外へと導く媒介となるのです。

このように、音や音楽は単なる装飾や背景ではありません。
人と人の間の意思伝達を、静かに、しかし確実につなぐコミュニケーションの媒体なのです。

言葉に頼りすぎない関わり方を意識することで、
私たちはより柔軟で温かな人間関係を築くことができるでしょう。
音が有するパワーにあらためて耳を傾けることは、
他者を理解し、自分自身を整えるための大切な手がかりとなります。

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おわりに

このように、コミュニケーションとは、社会生活を営む人間が常に情報を送り、受け取り続ける営みです。
その内容は、感情や嗜好、知覚といった内面的な要素を含み、言葉だけでなく、音や音楽を通しても伝えられています。

音や音楽によるコミュニケーションにおいては、相互に理解し、心理的に共感し合う「意思疎通」が重要な役割を果たします。
音は、言葉では表現しきれない感情や雰囲気を補い、人と人との関係性を静かに支えています。

音や音楽には、このような力が内在しています。
少し意識を向けてみるだけで、職場環境や人間関係、そして心身の状態においても、さまざまな可能性が広がっていくことでしょう。

Supplement…

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【湧水の町】揺れる翡翠の流れ | @RELAX_WORLD

【湧水の町】揺れる翡翠の流れ
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執筆

板東 浩(ばんどう ひろし)のアバター 板東 浩(ばんどう ひろし) 医学博士 日本統合医療学会四国支部長

徳島県糖質制限研究会代表 ​ 徳島大学卒業、ECFMG資格取得後、米国でfamily medicineを臨床研修。専門領域はアンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学など。アイススケート選手として国体出場(1999 ~ 2003)。第9回日本音楽療法学会大会長(2009)。第3回ヨーロッパ国際ピアノコンクール(EIPIC)in Japan銀賞(2012)。日本プライマリ・ケア連合学会大会長(2017、高松)。 日本心身医学会 中国四国地方会大会長(2023)。糖尿病関係の英文医学雑誌4誌のEditor-in-Chief(編集長,2024)。著書30冊以上、印刷物2,000以上、英語論文500以上。「新老人の会」徳島代表。

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