音楽がもたらす心身の調和とストレス軽減
こんにちは、医師で音楽療法士の板東浩です。
私が監修する音楽作品を数多くリリースしているクロアヒーリングレーベルには、スローガンとして「薬用音楽Ⓡ」があります。これは、音楽を通じて心と身体の調和を促し、リラックスやストレス軽減を図るため、日々品質の向上に努めています。
音楽は、心と身体のバランスを整えるための大切なツールです。特に、現代の働く環境においては、ストレスの管理がより重要になっています。 現代の働き方では、オフィス勤務と在宅勤務が混在し、それぞれに異なるストレス要因があります。本記事では、心身医学の知見に基づき、医学博士としての視点から、オフィスおよび在宅勤務でのストレス管理に音楽をどのように活用し、さらにパフォーマンス向上を実現する方法をご紹介します。
東洋と西洋の知恵で考えるストレス管理
西洋と東洋には、ストレスに対する根本的な考え方の違いがあります。西洋のアプローチは、問題解決において効率性や合理性を重視します。職場ではデータやロジックに基づく管理が一般的ですが、これはしばしば人間関係や感情の側面を軽視することにつながりがちです。
一方、東洋のアプローチは、礼(礼節)や信(信頼)といった人間関係の調和を大切にし、個々の感情や環境に配慮します。この東洋的な知恵の象徴が、聖徳太子の「冠位十二階」です。太子は、社会の調和を重視し、仁(思いやり)や礼(礼節)を優先することで、人々の関係性を整える重要性を示しました。また、徳・仁・礼・信・義・智の6つの徳目に大小を付け、順列を示したことでも知られています。この教えは現代の職場にも応用可能です。オフィスや在宅勤務においても、効率を重視しながら、同僚や家族との調和を意識することで、より快適でストレスの少ない環境を作り出すことができます。
たとえば、データや論理に基づいたタスク管理の中に、人間関係のケアや感情のサポートを組み込むことで、全体的なストレスが軽減されます。これにより、業務の効率化だけでなく、職場や在宅勤務での人間関係も円滑になり、心身のバランスが保たれるのです。東洋と西洋の知恵を融合させることで、感情面のケアと効率性を両立し、ストレス管理をより効果的に行うことが可能です。
音楽とストレス軽減:科学的根拠と好み
心身医学では、心と身体の相互作用が強調され、ストレスが心身に与える影響が大きく取り上げられています。音楽は、ストレスによる心身の負荷を軽減するための効果的なツールとして、広く利用されています。たとえば、「Music as an aid for postoperative recovery in adults: a systematic review and meta-analysis」によると、音楽は術後の回復を促進し、痛みや不安を軽減し、全体的な回復を早める効果が確認されています。
この研究は、音楽が身体の回復力や心理的な負担軽減に寄与することを示しており、オフィス環境や在宅勤務環境でのストレス管理にも応用可能です。音楽を通じてリラックス効果を高め、自律神経を整え、心身の調和を促進します。特に自然音や穏やかなメロディーの音楽は、周囲の雑音を遮断し、集中力を高めながらもリラックスできる空間を作り出すのに役立ちます。
音楽の選択は、個人の好みに合わせることでその効果が高まることが知られています。この研究では、音楽のジャンルや個々の好みに対する具体的な記述はないものの、音楽自体がストレス軽減に有効であることが示されています。ここで、多様な音楽を提供し、幅広いリスナーに愛されている2つのレーベルをご紹介します。
「CROIX HEALING」
ヒーリング音楽マーケットでトップクラスのシェアを誇る眠りと癒しの専門レーベル。
東洋・西洋の伝統的な癒しの音楽や、
医学界やその他の専門家と協力して制作されたエビデンス付きの音楽、
そして世界や日本の伝統音楽、美しい4K映像など、
ヒーリングに関わるあらゆるBGMサービスを展開しています。
CROIX HEALING: https://www.croixhealing.com
YouTube Ch.: youtube.com/@RELAX_WORLD
「Sugar Candy」
カジュアルなリラクゼーション&ライフスタイルの専門レーベル。
カフェBGMや自宅でのYOGAなど、
日常の中で楽しめるリラックス音楽を提供し、多くのリスナーに支持されています。
心地よい音楽は、リラックスしながら作業を進めたい方に最適です。
Sugar Candy: http://sugarcandy.jp
YouTube Ch.: https://www.youtube.com/c/SugarCandyCh
これらのレーベルが提供する音楽は、多くのリスナーに愛され、様々なシチュエーションで活用されています。個々の好みに応じた音楽を選ぶことで、ストレス管理の効果をさらに高めることが可能です。
出典:Music as an aid for postoperative recovery in adults: a systematic review and meta-analysis
ホメオスタシス効果とストレス耐性の強化
ストレス管理において、心身のバランスを保つために重要な概念が「ホメオスタシス効果」です。ホメオスタシス効果とは、外部のストレス要因に対して、身体が内部の環境を安定させるメカニズムです。これにより、日常のストレスにも適切に対応し、心身の安定を保つことができます。加えて、「向ホメオスタシス効果」は、環境の変化に適応し、次のストレスに対してより強い耐性を持つようになる過程を指します。これらのメカニズムは、ストレス管理において非常に重要です。
音楽は、これらの効果を促進する手段として有効です。音楽を聴くことで、ホメオスタシス効果が高まり、心身がリラックスすることでバランスを保つことができます。また、向ホメオスタシス効果により、日常的なストレスに対する耐性が強化され、次のストレスに備える力が向上します。オフィスや在宅勤務において、適切な音楽を選択することは、心身のバランスを維持し、ストレスに強い状態を作り出すための鍵となるでしょう。
このように、音楽は単なるリラクゼーション手段ではなく、心身のバランスを保ち、ストレスに対するレジリエンス(回復力)を高めるためのツールとしての役割を果たします。適切な音楽を選び、日々のストレスと向き合いながら、心身の健康を維持していきましょう。
オフィス環境と在宅環境の比較表
項目 | オフィス環境 | 在宅環境 |
主なストレス要因 | 騒音、上司や同僚との対話、会議、作業の中断 | 家庭の雑音、家族との時間調整、仕事とプライベートの区別 |
ストレスの多い時間帯 | 午前中、午後の会議やミーティング時間 | 午後の昼過ぎ、家事や家族の活動時間 |
推奨される休憩時間帯 | 昼休み(12:00〜13:00)、15:00頃のコーヒーブレイク | 昼休み(12:00〜13:00)、仕事終わりの散歩 |
改善策 | デスク周りを整理し、騒音を減らす。リラックスできる音楽を流す。 | 作業スペースを整理し、集中できる環境を整える。集中時に合った音楽を聴く |
まとめ
オフィス環境と在宅勤務環境では、それぞれ異なるストレス要因がありますが、音楽を活用することで心身のバランスを保ち、ストレスを軽減することが可能です。医学的エビデンスに基づいた音楽の活用は、ホメオスタシス効果と向ホメオスタシス効果を促進し、働く環境に応じたストレス管理の実践的なツールです。また、個々の好みに合わせた音楽を選ぶことで、ストレス軽減の効果をさらに高めることができます。音楽の力を借りて、より健康的で生産的な職場環境と在宅勤務環境を目指しましょう。
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