睡眠用BGMってどのくらい効果があるんだろう?
BGMは自律神経に働きかけ、心を落ち着かせる効果があるため、ストレスによる不眠症状の軽減に最適です。
しかし、BGMの種類によって心が高ぶってしまうこともあるので、どの音楽を選ぶかには、細心の注意を払わなくてはいけません。
そこでこの記事では、睡眠用BGMでリラックス効果が得られる理由や選定ポイント、導入のコツを紹介しています。
睡眠の質を高めるためにBGMの導入を検討している人は、参考にしてみてください。
- 睡眠用BGMでリラックス効果が得られる理由
- 効果が得られない睡眠用BGMの特徴
- 睡眠用BGMを選ぶポイント
- 睡眠用BGMの効果を高めるコツ
- 睡眠用BGMに関するよくある質問
睡眠用BGMをかけるとリラックス効果が得られる2つの理由
睡眠用BGMでリラックス効果を得られる理由には、主に以下の2つがあります。
- 音楽をかけると自律神経が落ち着く
- 音楽に集中することでストレスや雑音が紛れる
それぞれについて、詳しく解説します。
1.音楽をかけると自律神経が落ち着く
睡眠用BGMは自律神経に働きかけ、副交感神経を優位にしてくれます。
副交感神経は心身の緊張を和らげ、リラックスさせる効果があるため、睡眠の質の向上に効果的です。
厚生労働省のデータによると、一般成人の30%~40%はなんらかの不眠症状に悩んでいるそうです。
年齢とともに不眠症状に悩む人は増加し、60歳以上の半数以上の方が、眠れないことに悩んでいます。
主にストレスや心身の疾患・神経疾患・アルコール・薬剤の副作用などが原因として挙げられますが、どれか一つだけが原因とは限りません。
そのため、不眠症状が疑われる場合は、医療機関に相談するのがおすすめです。
医療機関で相談する前に、自分でできることをしたいときには、睡眠用BGMの導入を検討してみてください。
2.音楽に集中することでストレスや雑音が紛れる
音楽に耳を傾けることで、ストレスから注意をそらし、心や身体をリラックスさせてくれます。
ストレスを感じているときは、交感神経が優位になっているため、心や身体が興奮状態になっています。
交感神経が優位なままでは心身がリラックスせず、なかなか寝付けないことも少なくありません。
そのまま不眠症状が続くと、自律神経の働きが乱れてしまい、慢性的な不眠症となってしまうでしょう。
音楽にはストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌を抑制する効果があるため、ストレスを軽減して心身の緊張を和らげる効果を期待できます。
また、音楽のマスキング効果によって雑音が耳に入りづらくなるため、気になる騒音を紛らわせることが可能です。
そのため、寝る前に睡眠用BGMを聞くことで、寝つきがよくなる効果が期待できます。
BGMの効果について、さらによく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
効果が見込めない睡眠用BGMの特徴2つ
音楽にはリラクゼーション効果を期待できますが、中には睡眠の妨げになってしまうものも存在します。
効果が見込めない睡眠用BGMの特徴は、以下の2つです。
- アップテンポな音楽
- 歌詞が入っている音楽
それぞれについて、詳しく解説します。
1.アップテンポな音楽
就寝前に聞く音楽は、アップテンポな音楽ではなく、リラックス感を得られるテンポの音楽を選ぶのがおすすめです。
アップテンポな音楽は、交感神経を優位にさせてしまうため、脳が覚醒して睡眠の妨げになってしまいます。
会議の前に気持ちを震い立たせたい、試合前に気分を高めたいというときはアップテンポな音楽が最適ですが、就寝前にはおすすめできません。
逆に、スローテンポな音楽は、副交感神経を優位にしてくれます。
副交感神経が優位になると、心身をリラックスさせて睡眠の質を高めてくれます。
そのため、シーンによって音楽を使いわけるのがおすすめです。
就寝前に聞く音楽は、アップテンポな激しい音楽よりもゆったりとした音楽を選びましょう。
なお、職場でBGMをかける効果について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
2.歌詞が入っている音楽
歌詞が入っている音楽は、聞き入ってしまうため睡眠用BGMにはおすすめできません。
また、歌詞の意味を考えるために、無意識に脳が活性化してしまいます。
歌詞の内容によっては、気持ちが高ぶってしまうこともあるので、睡眠の妨げになりかねません。
流行の音楽や好きな音楽を眠る前に聞きたい場合は、ピアノやオルゴールにアレンジされたものを選ぶといいでしょう。
とくにこだわりはなく、どのような音楽を選んだらいいかわからないという人は、クラシックや自然音の入った睡眠用BGMを選ぶのがおすすめです。
効果の高い睡眠用BGMを選ぶ3つのポイント
どのような音楽を選ぶと、睡眠の質を改善する効果が得られるのでしょうか。
効果の高い睡眠用BGMを選ぶポイントには、以下の3つがあります。
- ソルフェジオ周波数が含まれる音楽を選ぶ
- 自然の音が入っている音楽を選ぶ
- クラシック音楽を選ぶ
それぞれについて、詳しく解説します。
1.ソルフェジオ周波数が含まれる音楽を選ぶ
より効果を実感しやすい睡眠用BGMを選びたいという人には、ソルフェジオ周波数が使われている音楽を選ぶのがおすすめです。
ソルフェジオ周波数とは、心身を整える効果があるといわれている9種類の周波数のことです。
ソルフェジオ周波数の中でも、528Hzの周波数を用いた音楽は、自律神経に作用して副交感神経を優位にする効果があります。
副交感神経が優位になると、心と身体がリラックスするため、睡眠の質の向上が期待できるでしょう。
また、ソルフェジオ周波数の528Hzは、愛の周波数や奇跡の周波数と呼ばれています。
ストレス軽減やリラクゼーション効果の促進だけでなく、DNA修復効果があるといわれており、アメリカでは医療の現場でも活用されています。
株式会社クロアには、ソルフェジオ周波数の含まれる音楽として、以下の楽曲があります。ぜひ聴いてみてください。
また、ソルフェジオ周波数について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
2.自然の音が入っている音楽を選ぶ
効果の高い睡眠用BGMを探しているなら、小鳥のさえずりや木々のこすれる音、小川のせせらぎなどの自然音が入った音楽もおすすめです。
自然音が入った音楽は、ヒーリングミュージックのコンピレーションアルバムとして販売されていることもあり、大変人気があります。
ヒーリングミュージックには、心身のストレスを緩和し、リラクゼーション効果を促進する効果があります。
音楽を聞くだけでリラックスできるため、病院や介護施設、リラクゼーションサロンなどで採用されることも少なくありません。
自然音の中でもとくにおすすめなのが、小川のせせらぎや水滴が落ちる音です。
諸説ありますが、水の音は人間の心拍と同じ1/fゆらぎという波形が含まれているため、睡眠の質の向上に役立つでしょう。
株式会社クロアには、自然の音が含まれる音楽として、以下の楽曲があります。
睡眠導入用の音楽として、取り入れてみてはいかがでしょうか。
3.クラシック音楽を選ぶ
効果の高い睡眠用BGMを探している人には、クラシックもおすすめです。
リラクゼーション効果の高いクラシック音楽として有名なのは、モーツァルトです。
モーツァルトの作った音楽は、3,500Hz~4,000Hzの高周波が含まれています。
高周波は、自律神経を刺激して副交感神経を優位にするため、脳をリラックス状態にすることが可能です。
脳がリラックス状態になると、幸せホルモンの一種であるβ-エンドルフィンというホルモンが放出されるため、緊張や不安、抑うつの症状を抑えられます。
その結果、睡眠の質向上だけでなく、免疫力の向上や血流循環改善、美肌効果も期待できるようです。
睡眠の質を改善したいという人は、ぜひクラシック音楽を睡眠前のBGMにしてみてください。
株式会社クロアには、クラシック音楽として、以下の楽曲があります。睡眠の質を高めるために、ぜひ聴いてみてください。
睡眠用BGMの効果をさらに高めるコツ3つ
夜にぐっすり眠るために生活習慣を見直すと、睡眠用BGMの効果がより高まります。
睡眠用BGMの効果を高める生活習慣の見直しのコツは、以下の3つです。
- 寝る1~2時間前に入浴する
- アロマを活用する
- 寝る前にはアルコール・カフェイン・喫煙を控える
それぞれについて、詳しく解説します。
1.寝る1〜2時間前に入浴する
睡眠用BGMを利用して睡眠の質を高めたいと考えている人は、入浴時間にも気を配ることが大切です。
人の体は、体温が下がるときに眠気が誘発されます。
お風呂に入ると一時的に体温が上昇するため、就寝の1時間~2時間前までにお風呂に入っておくことで、就寝時間頃に体温が下がり、自然と快眠を促せるでしょう。
お風呂に入るときには、38℃~40℃程度の湯船に半身浴するのがおすすめです。
湯船にゆっくりつかることで、身体の深部まで温まります。
その後、体温が下がってきた頃合いを見計らって、布団に横になりましょう。
熱めのお風呂が好きな人は、寝る2時間~3時間前までに入浴を済ませておくか、湯船につかる時間を短くするのがポイントです。
2.アロマを活用する
睡眠の質を高めるためには、アロマを活用するのもおすすめです。
人は、匂いによって不快感を感じることもあれば、反対にストレスを軽減してリラックスすることもできます。
ストレスを軽減する効果がある香りとして、主に以下のアロマが有名です。
- ラベンダー
- ローズ
- ローズマリー
- ベルガモット
- カモミール
- グレープフルーツ
- ネロリ
- ヒノキやスギ
とくに、ラベンダーやローズマリーは、ストレスホルモンであるコルチゾールを低下させることがわかっています。
アロマオイルを焚いたり、好きな香りのルームスプレーを使用するといいでしょう。
もっと気軽にアロマを取り入れたいという人は、お風呂上がりに香りのついたボディクリームを塗るのも方法の一つです。
3.寝る前にはアルコール・カフェイン・喫煙を控える
快眠のためには、就寝前の飲酒や喫煙、コーヒーなどを控えるのがおすすめです。
アルコールには睡眠を促す効果がありますが、覚醒効果もあるため、睡眠中の中途覚醒や早朝覚醒のリスクが高まります。
また、利尿作用があるため、夜中にトイレに目を覚まし、眠れなくなってしまうこともあるでしょう。
さらに、タバコに含まれるニコチンは、アドレナリンを分泌して交感神経を優位にする作用があります。
その結果、入眠に時間がかかったり、眠りが浅くなったりして睡眠の質が低下することも少なくありません。
また、カフェインにも覚醒作用があるため、睡眠の妨げになる可能性があります。
睡眠の質を高めたいなら、アルコールは就寝3時間前まで、タバコは就寝1時間前まで、カフェインは15時以降は控えましょう。
睡眠用BGMの効果に関するよくある質問
最後に、睡眠用BGMに関するよくある質問を紹介します。
睡眠用BGMに関する疑問がある人は、チェックしてみてください。
- 音楽を聴きながら寝るのはよくないですか?
- 寝るときにイヤホンで聞いてもいいですか?
それぞれについて、詳しく解説します。
音楽を聴きながら寝るのはよくないですか?
音楽を聴きながら寝るのはよくないのでは?と不安に感じている人もいるでしょう。
結論からお伝えすると、睡眠用BGMは聴きながら眠ることでリラックス効果を得られるため、なんら問題はありません。
しかし、音楽を流し続けていると、せっかく最適なタイミングで眠りにつけても、途中で目が覚めてしまう可能性があります。
そのため、タイマー機能を使って途中で音楽が切れるように設定したり、音量を小さめに設定したりして睡眠の妨げにならないように工夫することが大切です。
睡眠時に音楽を聴くのは、あくまでも心身をリラックス状態にして眠りにつきやすくするためです。
就寝後の妨げにならないような工夫をしながら、睡眠用BGMを活用しましょう。
寝るときにイヤホンで聞いてもいいですか?
音楽を聴くときは、イヤホンやヘッドホンで聴いているという人もいるでしょう。
就寝時もイヤホンやヘッドホンで音楽を聴いてもいいのだろうか?と悩んでしまうかもしれません。
イヤホンやヘッドホンは周囲の雑音をシャットダウンすることができ、騒音によって眠れないという人にとっては最高のアイテムです。
しかし、イヤホンやヘッドホンを長時間使用したり、大音量の音楽を聞き続けたりすると、耳に負担がかかりすぎるため注意が必要です。
イヤホンやヘッドホンで睡眠用BGMを聴く場合は、長時間の使用や音量に気をつけ、耳を休めながら使用しましょう。
まとめ
睡眠用BGMでリラックス効果を得られる理由には、主に以下があります。
- 音楽をかけると自律神経が落ち着く
- 音楽に集中することでストレスや雑音が紛れる
また、睡眠用BGMを選ぶときには、以下の3点がポイントです。
- ソルフェジオ周波数が含まれる音楽を選ぶ
- 自然の音が入っている音楽を選ぶ
- クラシック音楽を選ぶ
不眠症状改善のために睡眠用BGMの導入を検討している人は、本記事を参考に音楽を選定してみてください。