リラックスして眠りたいのになかなか寝つけない
睡眠導入にクラシックがいいと聞いたけど、なぜだろう
不眠や寝つきの悪さに悩んでいる人におすすめなのが、クラシックです。
しかし、「なぜクラシックが睡眠導入に効果的なのか」や「クラシックならどんな音楽でもいいの？」といった疑問を持っている人もいるでしょう。
そこで、この記事では、睡眠にぴったりなクラシックと選び方のポイントを解説します。
クラシックを取り入れて、ぐっすりと質の高い眠りを手に入れましょう。
- 睡眠音楽にぴったりなクラシック曲
- 睡眠音楽にクラシックをすすめる理由
- 睡眠音楽を選ぶときのポイント
睡眠音楽にぴったりなクラシック5選
クラシックには名曲が多く、どんな音楽を選んだらいいか悩んでしまいますよね。
睡眠音楽選びに悩んでいる人は、下記の音楽から選ぶのがおすすめです。
- バッハ「ゴルトベルク変奏曲」
- ドビュッシー「月の光」
- シューベルト「アヴェ・マリア」
- サティ「ジムノペディ 第2番」
- モーツァルト「モーツァルトの子守歌」
上記の音楽をおすすめする理由を解説していきます。
1.バッハ「ゴルトベルク変奏曲」
バッハは、バロック音楽を代表する作曲家の一人であり、作品は構成の美しさと規則性に特長があります。
その中でも「ゴルトベルク変奏曲」は、特に穏やかで美しい旋律が特徴の作品です。
この楽曲は、アリアと30の変奏が展開される構成となっており、繰り返される旋律が心に安らぎをもたらします。
規則的なリズムが脳を心地よいリラックス状態へと導き、精神的な安定感をもたらしてくれるため、聴いているうちに自然と眠りに誘われるでしょう。
夜のリラックスタイムに最適な音楽のひとつです。
特に、就寝前に聴くことで、一日の疲れを癒やし、心を穏やかに整える効果が期待できます。
ここでは、バッハのゴルトベルク変奏曲が含まれる音楽を紹介します。
2.ドビュッシー「月の光」
ドビュッシーは、印象派音楽を代表するフランスの作曲家です。
自然や光を繊細に表現する音色は、ドビュッシーの作風を象徴する要素の1つと言えます。
ドビュッシーの代表作である「月の光」は、幻想的で柔らかい音色と、静かに流れるようなメロディーが特徴的です。
月の光は、テンポがゆっくりで微妙な変化を含むため、1/fゆらぎ（自然界に多く見られる、規則性とランダム性が調和したリズム）に近い心地よいリズムを持つとされます。
そのため、脳波をリラックス状態へと導き、聴く人の心を穏やかに整えてくれます。
ゆったりとしたテンポと美しい音の響きが、日々の疲れを癒やし、深い安らぎを与えてくれるでしょう。
就寝前に月の光を聴くと、心を落ち着かせ、より深く質の高い眠りへと導いてくれます。
ここでは、月の光を含むピアノ曲集を紹介します。
3.シューベルト「アヴェ・マリア」
シューベルトは、ロマン派音楽を代表する作曲家の一人で、心に響く美しい旋律を持つ作品が多くあります。
シューベルトの代表作である「アヴェ・マリア」は、優雅で荘厳なメロディーを持つ歌曲で、神聖な雰囲気が漂う名曲です。
穏やかで敬虔な響きを持ち、ゆったりとしたテンポと心地よいハーモニーが、聴く人の心を落ち着かせてくれます。
クラシックには、副交感神経の働きを高め、ストレスを軽減する効果があるとされており、心身の緊張を和らげるのに最適です。
就寝前に聴くことで、一日の疲れを癒やし、心を穏やかに整える効果が期待できます。
穏やかで神秘的なこの音楽に包まれることで、より質の高い眠りをサポートしてくれるでしょう。
ここでは、睡眠導入に最適なシューベルト「アヴェ・マリア」の音楽を紹介します。
4.サティ「ジムノペディ 第2番」
サティは、ミニマリズム音楽の先駆けとされるフランスの作曲家です。
「ジムノペディ 第2番」は、シンプルで穏やかな旋律が特徴の楽曲です。
全体的にゆったりとしたテンポで進行し、音数が少なく無駄を省いた洗練された音の流れが、聴く人の心を落ち着かせてくれます。
静かで穏やかなリズムは、脳の興奮を鎮め、自然とリラックスした状態へと導いてくれるでしょう。
また、ゆったりとしたリズムとシンプルなメロディーの繰り返しが、心地よい癒やしを生み出します。
就寝前に聴くことで、自然と心が安らぎ、深い眠りへと誘われるのです。
ここでは、ジムノペディ 第2番をはじめとする、サティ楽曲を多く含んだ音楽を紹介します。
5.モーツァルト「モーツァルトの子守歌」
モーツァルトは、古典派音楽を代表する作曲家の一人です。
モーツァルトの音楽は、洗練された美しい旋律が特徴で、聴く人に心地よい安らぎを与えてくれます。
「モーツァルト効果」と呼ばれるリラックス作用があるとされ、聴くだけで脳が落ち着き、ストレスが和らぐとも言われています。
「モーツァルトの子守歌」は、優しく穏やかな旋律が特徴の楽曲で、まさに子守歌にふさわしい楽曲です。
ゆったりとしたテンポとシンプルな和音が心を落ち着かせ、副交感神経の働きを高めることで、心拍数を緩やかにし、自然なリラックス状態へと導いてくれます。
この曲を聞けば、深い安らぎを感じながら、穏やかに眠りにつけるでしょう。
ここでは、モーツァルトの子守歌を含む眠りにまつわる楽曲を集めた音楽を紹介します。
睡眠音楽にクラシックをすすめる3つの理由
なぜ睡眠音楽にクラシックがおすすめなのか、疑問に感じている人もいるでしょう。
クラシックをおすすめする理由は、以下の通りです。
- 眠りにつきやすくなる
- 脳と心を落ち着かせる
- ストレスを軽減させる
クラシックをすすめる理由を1つずつ解説します。
1.眠りにつきやすくなる
就寝時のルーチンにクラシックを聴く時間を取り入れることで、質の高い睡眠を促すことができます。
クラシックには穏やかで流れるようなメロディーが多く、心拍数を落ち着かせ、副交感神経を優位にする効果があります。
心身がリラックスすることで寝つきが良くなり、深い睡眠を確保することが可能です。
深い眠りの時間が増えることで、身体の回復が促進されるだけでなく、脳の働きにも良い影響を与え、記憶の定着や集中力の向上にもつながります。
2.脳と心を落ち着かせる
音楽を聴くと脳が刺激され、副交感神経が優位になります。
副交感神経が優位になると、心拍数や血圧が安定して、よりスムーズに眠りにつけるようになるのです。
とくに、クラシックのゆったりとしたテンポは、脳内のアルファ波を増加させる働きがあります。
アルファ波には瞑想や深呼吸と似た効果があり、心身の緊張を解きほぐしながら、ストレスを和らげ、心を穏やかに整えてくれるでしょう。
そのため、就寝前にクラシックを聴くことで、日々の疲れを癒やし、より深く穏やかな眠りを促せます。
3.ストレスを軽減させる
音楽には、幸せホルモンのひとつである「ドーパミン」の分泌を促す効果があります。
ドーパミンは、気分を高め、ポジティブな感情を引き出す効果を得られます。
そのため、音楽はストレスや不安といった睡眠の妨げとなる要因を取り除き、より自然な眠りへと導いてくれるのです。
とくに、クラシックのゆったりとしたリズムは、副交感神経の働きを高め、心身の緊張をときほぐす効果が期待できます。
就寝前に静かな音楽を聴くことで、よりリラックスでき、スムーズに眠りにつけるでしょう。
睡眠音楽についてより詳しくは、下記の記事をご覧ください。
睡眠音楽を選ぶときのクラシック曲のポイント3つ
睡眠音楽には、どのようなクラシック曲を選んだらいいのか悩んでいる人もいるでしょう。
クラシック曲を選ぶときは、以下のポイントをチェックしてください。
- テンポがゆったりしている
- リズムやメロディーが繰り返す
- 歌が入っていない
ポイントを1つずつ解説します。
1.テンポがゆったりしている
テンポがゆったりとしたクラシックは、心拍数を落ち着かせる効果があり、リラックスした状態に導いてくれます。
人が安静にしている際、心拍数は一般的に60～100回/分程度です。
音楽のテンポが安静時の心拍数に近いと、心拍数が安定し、リラックスしやすくなります。
クラシックは、人間の心拍数と近い60～80 bpmのリズムの楽曲が多いです。
そのため、心地よいリズムと調和したメロディが、安らかな眠りへと誘うため、リラックスしたい時や睡眠前に聴くのにぴったりです。
就寝前にテンポがゆったりとしたクラシック曲を多くあつめたプレイリストを流すことで、寝つきの悪さや不眠症状を改善できるでしょう。
2.リズムやメロディーが繰り返す
曲が切り替わる際にテンポやリズムが大きく異なると、脳がその変化に反応して目が覚めてしまうことがあります。
安眠を目的とする場合、リズムやテンポが似ているクラシック曲を選ぶことが重要です。
同じようなリズムやメロディーが繰り返される楽曲は、リラックスした状態を維持しやすくなります。
たとえば、一定のテンポで繰り返されるワルツや、穏やかなリズムのピアノ曲などは、眠りに適した音楽としてよく使われます。
テンポが落ち着いており急な変化がないため、眠りにつきたいときに効果的です。
安眠用の音楽を集めたプレイリストを作るときは、曲が切り替わる際のテンポやリズムの変動を最小限に抑えることを意識して、似たようなリズムやメロディーを選ぶとよいでしょう。
3.歌が入っていない
歌詞のある音楽を聴いていると、無意識のうちに歌詞の意味を追いかけてしまい、睡眠に入るための深いリラックス状態を妨げることもあります。
会話をしている状態だと寝にくくなるのと同じように、音楽の歌声が常に頭の中で響くことになり、寝ている間もその歌詞が気になり、安眠を妨げることがあるのです。
そのため、眠る前に音楽を選ぶ際は、歌詞の入っていないインストゥルメンタル音楽を選ぶとよいでしょう。
とくに、ピアノや自然音などがメインの音楽は、心が落ち着きやすく、無駄に思考が活発にならず、眠りに入りやすくなります。
逆に、打楽器は音の刺激が強いため、安眠を目的としたプレイリストには向きません。
安眠向けプレイリストには、歌詞や打楽器の含まないクラシック曲を選びましょう。
睡眠BGMの効果を高めるポイントについては、下記の記事で詳しく紹介しています。
まとめ
この記事では、睡眠にぴったりなクラシックと、睡眠音楽にクラシックをすすめる理由、クラシック曲を選ぶポイントを解説しました。
睡眠音楽にクラシックをすすめる理由は、以下の通りです。
- 眠りにつきやすくなる
- 脳と心を落ち着かせる
- ストレスを軽減させる
クラシック曲は、睡眠導入によい効果を期待できますが、プレイリストを作成するときは、いくつか注意が必要です。
睡眠音楽にクラシック曲を選ぶポイントは以下の通りです。
- テンポがゆったりしている
- リズムやメロディーが繰り返す
- 歌が入っていない
就寝前のルーチンとして睡眠音楽を聴く時間を設け、寝つきの悪さや不眠症状を改善しましょう。
